うつ病が原因の便秘について

うつ病が原因で便秘になる理由と悪循環について

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うつ病が原因の便秘


ストレス過多な現代社会において、うつ病に悩まされる人々も少なくありません。厚生労働省が3年おきに行っている調査では、うつ病をはじめとする精神疾患を患っている人は、年々増加傾向にあるようです。実は、このうつ病が原因で便秘になる場合があります。その理由について詳しくお伝えします。

うつ病だと運動不足になりがち


うつ病になると、意欲が低下してしまい、何をする気も起きないという症状に見舞われます。外出もせずに家の中にこもりがちになります。そのため、どうしても運動不足に陥ってしまいます。

運動不足になると、筋力の低下、血行障害、自律神経の乱れなどが引き起こされます。筋力の低下で腹筋が弱り、うまくいきむことができなくなります。また、血行障害が起こると、腸に栄養や酸素が十分に届かなくなり、腸の働きが悪くなります。同じく、自律神経の乱れも腸の働きを低下させます。

このように、うつ病が原因で運動不足になると、便秘を招く要因が複合的に重なるため、便秘になりやすいと考えられます。

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うつ病が原因で腸のセロトニンが不足する


うつ病の場合、主にストレスにより、慢性的に※セロトニン不足に陥っている可能性が濃厚です。

※セロトニンとは?
精神の安定及び腸の機能維持に欠かせない神経伝達物質で、5%が脳にあり、残りの95%は腸にあります。尚、抗うつ剤のほとんどは、脳内のセロトニンを増やすことで、抑うつ気分の改善を図ります。
うつ病と深く関わっているのは、脳内で生成されるセロトニンですが、脳内でセロトニンが不足しているということは、腸内のセロトニンも不足していると考えられます。ちなみに脳内で生成されるセロトニンは、その材料が、腸内細菌(善玉菌)のサポートを得て作られて、血液を通して、脳に送られているようです。

脳内で生成されるセロトニンと腸内で生成されるセロトニンでは、その働きが違っています。脳内で生成されるセロトニンは、幸福ホルモンとも呼ばれ、主に精神面に作用します。これに対して腸内で生成されるセロトニンは、主に腸の機能を適切な状態に調整するために働いています。腸内でセロトニンが不足すると、この調整に不具合が生じるために腸が正常に機能せず、その結果、便秘を招きやすくなります。

また、脳と腸とは、相関関係があり、脳がストレスを感じると、その影響によって腸の働きが低下して便秘になる場合もあります。

薬の副作用でも便秘になる


うつ病の場合、症状を改善させるために、抗うつ剤や向精神薬を服用していると、それらの薬の副作用から便秘になってしまう場合もあります。

抗うつ剤や向精神薬は、様々な種類がありますが、その多くは自律神経系に影響を与えやすく、その結果、自律神経系のバランスが乱れて、便秘を招くことが起り得るようです。

抗うつ剤や向精神薬による副作用は、抗コリン作用と呼ばれていて、結果的に副交感神経の働きを鈍らせてしまうことで腸の動きが低下するために、便秘を招きやすくなります。

便秘だけでなく、口の乾き、集中力の低下、眠気なども引き起こされる場合があるので、うつ病の薬の副作用が原因の便秘は、比較的判断がつきやすいのが特徴です。

うつ病が原因の便秘によって生じる悪循環


うつ病が原因で便秘になり、それが慢性化すると、腸内環境はどんどん乱れていきます。そうなると、腸内の善玉菌が減り、その働きが不十分になります。

脳内のセロトニン不足は、腸内環境の悪化とも関係があります。脳内でセロトニンが作られるためには、その材料となるトリプトファンやビタミンB6が必要です。そして、それらの生成には、腸内細菌の善玉菌の力が必要不可欠なのです。つまり、腸内環境が悪化していると、善玉菌の力を得られず、セロトニンを作る材料が脳に届きにくくなり、それでますますセロトニン不足に陥ってしまうことになるのです。

その結果、うつの症状を悪化させてしまい、便秘がひどくなり、それでまた腸内環境が悪化する。という魔の悪循環から抜け出せなくなる怖れが出てきます。

尚、腸内の善玉菌を増やすサプリメントを処方することで、セロトニン不足を解消し、うつ病の治療に繋げる治療を行う医療機関も徐々に増えてきていますが、腸内環境は自分でも努力次第で改善できるのは言うまでもありません。

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